一般総合第3位
最後に記すが本当に奇跡的な運がよかった出来事が重なった。
3位なのにこんなに嬉しいと思った事はおそらく20年以上トライアスロンやってきて、無いと思う。
それは今回ゴールすることすらできない可能性がレース前、そして途中もあったからだ。
今シーズン自分の意思とは逆に心拍を上げると体に力が入らない。特にランについては本当に走れなくなっている。
今、心筋梗塞や脳卒中の原因になる病原菌が体内に入り戦っている状態だということがわかった。
それを聞いて逆に安心した面もあるが、このままでは競技者としては成り立たないため今週末から治療に入ることになっている。
体調がおもわしくなく最悪は棄権しようと考えていた。
それでも第10回記念大会で初代チャンピオンとして持ち上げてもらっていることもあり、スイムとバイクまでは何とかいけるのではないかと思っていた。しかし、バイクの序盤の坂から1番軽いギアが踏めない。練習でもそんなことはなかったが、スイムの2.5キロがそんなにも影響していたのかとも感じ、自分でもびっくりした。
これで終盤の数キロにもわたる激坂なんて降りてしまうのじゃないかと思うほどな状態だった。
序盤の坂で数名の選手にパスされついていけなかった。それでも下りやフラットのコースになるとその選手たちに追いつけると言う現象が起こった。
全体の割合としては少ないこの条件で上りはダメでも行ってみよう…あきらめないと言うことを昨日小学校で話しているその言葉を自分に言い聞かせながらレースを進めた。
本当に辛い苦しいレースだった。だからゴールまでたどり着けた時、いつも応援へ駆けつけてくれる知人、友人の他に初めて駆けつけてくれた人たち、また地元の人たちが名前で応援してくれる心強さと嬉しさでゴールできた思いがする。
さて、裏話。
実はバイクで最後の激坂を上って3キロほど下る急カーブで雨が降り路面が濡れていてその速度が対応しきれず転ぶと判断しハンドルを戻しそのまま谷へ。前転しながら落ちていった。奇跡的に怪我はなかった。これは冬場のMTBのトレーニングの一瞬の状況判断のおかげもあったのかと感じている。たまたま近くにおられたカメラマンに上からバイクを引き上げてもらい、少し壊れたバイクを応急処置し残りをくだったと言うエピソード。
しかし間違えていれば大会へ大迷惑をかけただろう。
大怪我をしたり死んでいた可能性だってある出来事だった。
本当に運がよかったと言うか奇跡だったと改めて感じるし、逆を考えると今ぞっとする思いだ。
ゴールできない可能性のレースの挑戦だったが、3位入賞の形になり、妻をはじめ大喜びする応援者の顔を見てうれしくほっとした気持ちでいる。
今は苦しくて大変な人生を選んだと思うが、これがいつの日か喜びと幸せに変わる人生になると想っている。